VRoidモデルのフォトリアリスティックレンダリング(更新)

長いβテスト期間を終えてVRoid Studioは正式版になったようだ。Void StudioはVRM形式の出力をサポートしているため、フリーツールを使ってBlenderに取り込む事ができる。なお、初期から提供されている素体やサンプルはCC0だが、最近提供されたサンプルはCC0ではない。

①VRM_Addon_for_Blender

Blenderのアドオンとして公開されており、トゥーンレンダリングを保ったまま、マテリアルの設定を修正する事なく綺麗に取り込む事ができる。IKは設定されないようなので、このままでは静止画やアニメーションの作成には向かない。

②VRM2PmxConverter_v0.5+blender_mmd_tools

https://bowlroll.net/file/191067

https://github.com/sugiany/blender_mmd_tools/tags

MMDモデルに変換してからBlenderに取り込める。公開されているMMDモデル用のモーションやポーズをBlender上で利用できる。

この記事では②によるBlenderへの3Dモデル取り込み手順を記載する。

  • VRoidでモデルを作成してVRM形式でエクスポートする。
    • 髪はパーティクルを使った方がよりリアルなので追加していない。
アドオンちゃん
  • VRM2PmxConverter_v0.5でコンバート
    • 起動画面でWindowedにチェックを入れるのと、Out Vroid Fxのチェックを外す。
  • blender_mmd_toolsをBlenderプラグインとしてインストールする
    • インストール手順は同梱のReadMeに記載されている。
    • ツールを有効にすると「ファイル」ー「インポート」よりPMXモデルが選べるようになる。
インポート直後のアドオンちゃん
  • マテリアルとシェーダーの設定を修正する
    • VRoid StudioからBlenderでの取り込みは一方通行なので自動化したい。筆者は簡単なアドオン「Converting shader settings」を作成する事にした。
  • フォトリアリスティック用のシェーダーを準備する
    • シンプルなものなら難易度は高くない。今回は自作の「simple_skin_shader」を利用した。フリーで利用できるシェーダーもある。
  • 必要に応じてFaceとBodyのテクスチャーを加工する
    • テクスチャーはVRM2PmxConverter_v0.5によりtexフォルダーに保存される
    • 肌の写真を入手(撮影)してレイヤーとして重ねる。今回はGIMPを使い、肌のレイヤーをモード「HSV.色相」に変更してエクスポートした。ツールの関係で3連の画像になるが左の本体にだけ重ねる。
    • GIMPの手順
      • 肌の写真をレイヤーペインにドラッグ&ドロップ
      • 生成された肌レイヤーを選択して不透明度を60%に変更
      • 肌レイヤーを元画像の上に移動する
      • 肌レイヤーで、下に透けている3連の左側の領域だけを選択ツールで選択して「編集」ー「コピー」
      • 「ファイル」ー「クリップボードから生成」ー「レイヤー」で新レイヤーが生成される
      • 新レイヤーを元の画像の上に移動
      • 新レイヤーのモードを「HSV.色相」に変更
      • 元の画像と新レイヤーだけ保護(瞳の形)マークを付けてエクスポートする
  • 「simple_skin_shader」をSimple Skin Shader.blendファイルからアペンドする
    • Blenderのバージョンとsimple_skin_shaderのバージョンを確認する
    • 2.9と3.0でそれぞれ専用になります
    • 「ファイル」ー「アペンド」でSimple Skin Shader.blendファイルを選択
    • NodeTreeの中のsimple_skin_shaderを取り込む
  • 「Converting shader settings」を適用する
    • blenderの「script\addons」にConverting shader settings.pyをコピーする
    • オブジェクトモードでモデルのメッシュを選択(一つしかない)
    • 「オブジェクト」ー「適用」ー「Converting shader settings」を選択
リアルになったアドオンちゃん。髪、眉、まつ毛の色は移行されません


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